花粉症のニュース 花粉症対策には初期療法が有効
花粉症対策として、花粉か飛び始める前から、薬を飲んだり点眼したりする「初期療法」が注目されている。花粉シーズンのアレルギー症状を3〜4割軽減できるという。早めに専門医に相談するとよいだろう。東京のSさん(仮名、44)は、高校生のころから春になると花粉症に悩まされてきた。鼻水とくしゃみがひどく、我慢できない時は市販の薬を飲んでいたが、なかなかよくならない。大学付属病院の耳鼻咽喉(いんこう)科を受診し、血液検査でスギ花粉のアレルギーであることが判明、初期療法を勧められた。1月から対処を始めるのが最良で、一月に入るとすぐに病院で処方されたアレルギー治療薬を飲む。毎春、鼻水がひどく一日でティッシュを一箱使い切るほどだったが、一週間程度もつようになった。「電車の中などでも鼻水が出にくくなった」と喜ぶ。通常は症状がひどくなる三月ごろにアレルギー治療薬を飲む人が多いが、花粉症の初期療法は本格的に花粉が飛散する前から抗ヒスタミン薬などを飲み続けるを症状が軽くなり、最終的に飲む薬の量を減らせる」と説明を受けた。初期治療はまず耳鼻科や内科、眼科で、問診やアレルギー検査などで診断を受ける。医師と相談して、毎年の症状に適した薬や服用を始める時期などを決める。その後はーカ月に約一回通院して、その時の症状に合った薬を処方してもらう。「症状が出てきたら薬を増やすなどして、うまくコントロールすることが重要」。一月に入ってすぐに始めるのがベストだが、花粉が飛び始める一月下旬ごろでも十分、間に合う。目のかゆみや充血の症状を抑えるには、飛散開始の二週間前から一日四回、抗アレルギー薬を点眼する。効果が出るまで比較的時間がかかる薬を使うため、くしゃみや鼻水対策に比べて早くから治療を始めなければならない。初期療法によって軽症の患者ではほとんど目のかゆみなどの症状がでなくなる。花粉症治療薬には飲み薬だけでも十数種類ある。初期療法ではアレルギー症状の原因になるヒスタミンを抑える抗ヒスタミン薬を飲むことが多い。効き目が出るのが早く、とくにくしゃみや鼻水によく効く。眠気や□の乾きといった副作用を伴うが、十年ほど前から従来よりも眠気の少ない「第二世代」薬がよく使われるようになってきた。花粉の飛散量が増えてくると症状に応じて、複数の薬を併用したり点鼻薬を使ったりする。目のかゆみには、点服用の抗アレルギー薬をさす。痛みや充血、まぶたの裏に突起物ができるなどのひどい症状にはステロイド点服薬がある。ただ、長期間使うと緑内障になる危険性があるので眼科医の指示に従って使うようにしよう。
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